情報化社会の急速な発展により、今や教育現場では、小学校での情報モラル教育の需要も大きく高まっています。そうした時流をうけ、文科省をはじめ各行政機関でも動画教材を手掛けています。ネットトラブルなどの対応にも役立つはずですので、ぜひ参考にしてみてください。
情報化社会が目まぐるしく進歩し続けている現代は、親世代や教師世代が子どもの頃にはなかった状況であり、「情報モラル教育」と言っても、何をどう教えればよいか見当もつかないというのが正直なところでしょう。
そうした情勢を踏まえ、学校教員の監督省庁である文部科学省では、安全なインターネットの使い方を考える上で、5つの課題を提言しています。
これらを基に用意されたのが、以下の14の動画教材になります。それぞれの概要をご紹介しましょう。
ネットゲームにはゲームそのものにはまるという側面に加え、通信機能により仲間との連携というある種の義務感からやめられなくなるというリスクがあると指摘。例えば「ゲームは1日1時間」といったルールを徹底することが重要と指摘しています。
大きく分けて、動画閲覧やネット検索などがやめられなくなる「コンテンツ依存」と、友人や知人などとのコミュニケーションがやめられなくなる「つながり依存」があり。優先順位をつけるなどメリハリをつけたネット活用を考えていく必要があるとしています。
料金無料と謳いながら個人情報を入力させたり、利用規約をしっかり読まないまま、スマートフォンとの通信を許可してしまい情報を読み取られてしまうという悪質なサイトの存在を紹介。サイトの安全性や良し悪しを判断する重要性を指摘しています。
ファンの芸能人のサイトに熱中するあまり、偽のコンサートチケットを売りつけられたり、偽のファンクラブ入会金として高額な費用を請求されるという被害が増加中。適正な販売業者かどうかを判断する方法や被害に遭ってしまった場合の対処法などが紹介されています。
通信機能を備えたゲームを通じてやりとりするようになった相手と軽い気持ちでID交換をしたところ、写真画像を要求されるようになり、拒むと個人情報をネット上に拡散されてしまったというケースを紹介。むやみに個人情報を教えてはならないと啓蒙しています。
部活前の着替え風景がたまたまスマホ撮影に写ってしまい、そのことで口論となったところ、撮影者が腹いせに着替え中の写真をネット上に拡散。またたくまにネット広まってしまい収集不可となったケースを紹介。そうしたネットの特性に注意を呼び掛けています。
スマホで連絡を取り合っていた3人組のうち、一人が親にスマホを禁止され没収され返信が出来なくなったところ、他の2人が無視されていると誤解し、学校でも話さなくなるという事態に。ネット利用者には様々な事情があることを理解しなければならないと指摘しています。
以前ネット上に投稿した写真を後から削除したくてもできなくなったケースや、ネット上に著作権のあるものの画像を無断アップローしてしまったケースなどを紹介し、ネットならではの記録性、公開性といったものを踏まえる重要性を啓蒙しています。
スポーツクラブで活躍できなかったことを腹いせに、監督に関する虚偽の情報を書き込んでしまったところ、逆に嘘の書き込み主であることが突き止められ、クラブを辞める事態となったケースを紹介。無責任な書き込みがもたらす深刻な事態を警告しています。
職業体験で中学生の緊張をほぐそうとスーパーの店員が生鮮食品を頭に乗せたところ、その写真を撮った中学生がネットに拡散。結果、批判が殺到し店員の解雇、店舗の閉鎖といった事態を招きました。軽はずみなことが、ここまでの事態を巻き起こすことに注意を呼び掛けています。
携帯電話を公園に忘れ、それをクラスメートに悪用されたケースを紹介。簡単なパスワード設定だったため見破られ、いわゆるなりすまし状態で掲示板への悪口を過去込まれ、何もしていない本人が無視されるという事態に。他人に推測されづらいパスワード設定の重要性を説いています。
いわゆるウィルスメールをうっかり開いてしまい、文化際のために準備していたデータがすべて削除されてしまったというケースを紹介。パソコンやスマートフォンのセキュリティ対策の重要性についての重要性をアピールしています。
仲のよい友人同士が、ちょっとしたきっかけで「怒り」マークのスタンプを送り合うという事態に。相手の顔が見えないコミュニケーションツールでは、こうしたことが起きやすいと指摘し、相手や相手の状況を想像しながら使用すべきと指摘しています。
親子間で生まれたコミュニケーションに対するジェネレーションギャップを取り上げ、親が非常識と感じることが子どもには問題なしと感じる場合もあると指摘。とりわけネット上では、いろいろな考えの人間がいることを踏まえておくことが重要と指摘しています。
総務省が独自に手掛けたものに加え、ニフティ、ソフトバンク、KDDI、メルカリ、任天堂といった関連企業が手掛けた豊富な動画コンテンツが閲覧可能。「誹謗中傷」や「フィルタリングl、「SNS「といったテーマ別の検索も簡単に行えるようになっています。
小・中学生のスマートフォンやSNSの利用に関して、東京都教育委員間がこれまで行ってきたネットパトロールの知見を活かし作成した、情報モラル教育の動画教材とスライド集。学校現場での情報モラル講演会に役立てて欲しいとしています。
情報モラル・リテラシーの教育は子どもの健全の発育のためにも、まさに待ったなしの状態。上記の通り、文科省や総務省、そして東京都教育委員会などでは、誰でも閲覧、利用できるコンテンツを用意していますので、ぜひとも積極的に活用してみてください。
ICT教育を推進するうえで重要なのは、どのポイントに焦点を当てるかです。
文部科学省が教育を推進しているのが、下記の3つになります。
今後ますます求められるのが、情報社会を生きるために必要な知識や考え方のベースとなる情報モラル、問題解決力を養う情報活用能力。そして問題解決力を養うためのプログラミング。自分のお子様、あるいは抱えている生徒のどの部分を育てていきたいかを考えながら選ぶことが大事です。下記に「基本操作・情報モラル」「問題解決・探究力」「プログラミング」が学べるツールを紹介しています。